【イベント実態調査】minneのハンドメイドマーケット2019でモバイル決済の普及率を調査

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個人のハンドメイド作家さんでも、ハンドメイドイベントで『カードで決済できるお店』になれるモバイル決済は、導入費用や維持費用をかけずに始められるおススメなサービスです。

そのため、ハンドメイドイベントでも急速に普及しつつあることが、過去2回の実態調査からも分かってきました。

mobilepay-research01-eyecatch【イベント実態調査】ヨコハマハンドメイドマルシェ2018秋でモバイル決済の普及率を調査 mobilepay-research02-eyecatch【イベント実態調査】ハンドメイドジャパンフェス(HMJ)2019冬でモバイル決済の普及率を調査

急速に普及するモバイル決済サービスの状況を把握するためには、できるだけ多くの調査結果が欲しいと思っていたので、、、

今回は、2019年3月30-31日にさいたまスーパーアリーナで開催された『minneのハンドメイドマーケット2019』へモバイル決済の実態調査に行ってきました。

ミケ

私が初出店したイベントもminneのハンドメイドマーケットだったにゃ。

そこでこの記事では、『minneのハンドメイドマーケット2019』のモバイル決済の普及率調査結果と、他のイベントと比較した結果をご報告します。

もしもあなたが、モバイル決済について関心のあるハンドメイド作家さんなら、その普及率は気になると思いますので、参考にしてくださいね。

今回のイベント実態調査のポイントは?

昨年の秋に開催した『ヨコハマハンドメイドマルシェ』で、モバイル決済のイベント実態調査をはじめましたが、今回でイベント実態調査も3回目となりました。

時間とともにモバイル決済が普及していく様子を観察したいなら、本当は同じハンドメイドイベントを毎年調査していくべきです。
でも、短期間で急速に普及しているモバイル決済の情報を取らなければいけないので、訪問できるイベントは全て調査したいですよね。

そのため、3つとも関東圏のビッグイベントとはいえ特徴の違うイベントを調査することになりました。
3つとも別のハンドメイドイベントなので、モバイル決済の普及率が、時系列に変化しているのか、イベントの特徴によって変化しているのかは判断できません。
おそらく両方ともコミコミの結果だと思います。

ですので、時系列による変化とハンドメイドイベントの特徴による違いの両方を含めた『モバイル決済の普及率』をポイントとして結果をみると、逆に興味深いのではないでしょうか。

ミケ

今回は、3つのイベントを比較するグラフも作ってみるにゃ。
データが増えて、だんだん詳しく分析できるようになるね。

トラ

では『minneのハンドメイドマーケット』の実態調査結果を中心に、普及率や導入サービスを分析しますので、他の作家さんの『モバイル決済』導入状況をチェックしてみてください。

『minneのハンドメイドマーケット2019』の基本情報

今回、調査に行ったイベントは『minneのハンドメイドマーケット2019』です。

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『minneのハンドメイドマーケット』略して『ハンマケ』は、ハンドメイドマーケット『minne』を運営するGMOペパボ株式会社が開催する国内最大級のハンドメイドイベントです。

開催時期 2018 2017 2016
出店者数  ー  1,400名以上
出店ブース数 3,001ブース 1,700ブース 2,070ブース
来場者数 58,000人 52,000人 65,000人以上

毎年、東京ビッグサイトで開催されていたイベントですが、今年は、さいたまスーパーアリーナに場所を移しての初開催です。

今回のイベントでは、2日間合計で出店ブース数は約1,700ブース、来場者数は40,000人を予定。
会場を移したためか、少し規模をトーンダウンしての開催でした。

入場料も少しお高めの設定だったので、来場者は少なめかな?
と思いきや、、、会場は朝から大行列でビックリしましたよ。

ミケ

ハンドメイドイベントはまだまだ盛り上がってるにゃ。

モバイル決済普及率の調査結果

実態調査の対象ブース

私が来場したのは、2019年3月30日。

『minneのハンドメイドマーケット』は、ジャンルごとに出店ブースのエリアが定められています。今回の調査は、個人のハンドメイド作家さんが集中している8つのカテゴリーのエリア、全部で745ブースに対して実施しました。

その内訳は表の通りです。

ジャンル エリア 出店数
FASHION A 40
AWARDS B 15
ACCESSORIES・JEWELRY C 387
HOME・LIFE STYLE D 85
ART・STATIONERY E 54
TOY・KIDS F 43
TOOL・MATERIALS G 9
BAG・GOODS・PET H 112

ミケ

『アクセサリー・ジュエリー』のカテゴリーが全体の50%を超えていたけど、他のジャンルも賑わっていたにゃ。

モバイル決済の普及率

まずは過去のイベント調査結果も含めて、モバイル決済の普及率結果をみてみましょう。

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『minneのハンドメイドマーケット2019』のモバイル決済の普及率は16.8%
『ヨコハマハンドメイドマルシェ2018秋』と、『ハンドメイドジャパンフェス冬2019』のちょうど中間くらいの普及率となりました。

私が1月に来場したハンドメイドジャパンフェス冬からは約3か月がたっています。
当然、モバイル決済の普及率が上がると思っていたのですが、予想に反して導入されていたハンドメイド作家さんは減少していたのは意外でした。

これは、ハンドメイドイベントの特徴が影響しているのではないでしょうか?

『minne』は、ハンドメイド初心者の作家さんでも気軽に始められるハンドメイドマーケット。
『ハンドメイドジャパンフェス』を開催している『Creema』に出品している作家さんと比べると、本格的に取り組んでいる方は少ないはずです。

また、今回の『minneのハンドメイドマーケット』は、東京ではなく埼玉での開催です。
ハンドメイドに本格的に取り組んでいる地方の作家さんは、開催地が埼玉になったことで遠征を見送った方も多いのではないかと思います。

これらの予想から、イベント出店ではハンドメイドに本格的に取り組んでいる作家さんが多い方が、普及率が高くなるという特徴があるように思います。

とはいえ、『minneのハンドメイドマーケット』と同じように初心者でも気軽に参加できる『ヨコハマハンドメイドマルシェ』と比べると、高い普及率となっているので、時間的な影響もありそうです。
今後もイベント調査を続けないと、その影響を把握するのは難しそうです。

導入サービスの内訳

では、『minneのハンドメイドマーケット』でモバイル決済を導入されている方々のサービスの内訳はどうでしょうか。
円グラフで導入サービスの比率を示してみます。

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『minneのハンドメイドマーケット』でも、Square(スクエア)のカード決済サービスがダントツのトップ。2番手に楽天ペイとなっているのは、過去のイベントと同じです。

ですが、今回は過去に調査したイベントと比べて、この2つのサービスが占める割合が若干減って、その分を他のサービスがひしめき合いながらも今までより多く導入されています。

注目したいのは、昨年10月から提供を開始したQRコード決済サービスの『PayPay』ですね。3番手以降のサービスの中でも、少しリードしています。

一番新しいサービスですが、宮川大輔さんが出演しているテレビCMの効果かも知れませんね。

カテゴリーごとの普及率内訳

『ハンドメイドジャパンフェス冬2019』の調査では、作品カテゴリーごとの普及率も新しく調べてみました。
どのカテゴリーの作家さんにモバイル決済が普及しているのかを確認みてみましょう。

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カテゴリーごとに見てみると、洋服などのファッション、バッグや財布などのファッション小物でモバイル決済の普及率が最も高くなってい25%を超えています

『ハンドメイドジャパンフェス冬2019』のときも25%前後と高めでしたが、『minneのハンドメイドマーケット』ではそれを超えているので、さらに普及が進んでいるようです。

それ以外のカテゴリーでは全体的にモバイル決済の普及率が低く、特にアクセサリー・ジュエリーは14.7%で、『ハンドメイドジャパンフェス冬2019』の24.9%と比較して約10%も低くなっています。

アクセサリー・ジュエリーでは、ハンドメイド作家になってから日が浅い方が多かったのかも知れませんね。

ミケ

アクセサリー・ジュエリーは出店者数が多いから、差別化を図るためにもモバイル決済の導入は早めにしておきたいにゃ。

まとめ:イベント調査で分かったこと

この記事では、国内最大級のハンドメイドイベント『minneのハンドメイドマーケット2019』に行ってモバイル決済サービスの導入状況を調査し、その結果をまとめてきました。

普及率に関しては、過去にイベント調査した『ヨコハマハンドメイドマルシェ2018秋』と『ハンドメイドジャパンフェス冬2019』を含めた3つのハンドメイドイベントで比較しています。

その結果は、『minneのハンドメイドマーケット』のモバイル決済普及率は16.8%で、他の2つのイベントのちょうど中間くらいでした。
単純に普及率が時間とともに高くなっていくのではなく、この結果になったことには2つの理由が考えられます。

  • ハンドメイド初心者の作家さんでも気軽に出店できる『minneのハンドメイドマーケット』は、本格的に活動されている方が『ハンドメイドジャパンフェス』よりも少ない。
  • ハンドメイドに本格的に取り組んでいる地方の作家さんは、開催地が埼玉になったことで遠征を見送った。

特にカテゴリーごとに『ハンドメイドジャパンフェス』との普及率を比べてみると、アクセサリー・ジュエリーで大きな差があります。

また、導入サービスは、やはりSquare(スクエア)がダントツトップで、楽天ペイがあとに続く傾向は他のイベントと一緒でした。
3番手以降の注目サービスは、QRコード決済の『PayPay』。急速に普及率が高くなっています。

最近、モバイル決済サービスは、各社サービスを拡大したり、テレビCMをしたりと積極的にプロモーションされています。
今後のイベントではサービス内訳の変化も大きそうなので、注目していく必要がありますね。