2019年になってからQRコード決済サービスを導入している出店者さんが急速に増えてきています。
私はモバイル決済を導入してから、ハンドメイドイベントの出店者に対するモバイル決済サービスの導入実態調査を実施していますが、その結果からも明らかなんです。
参考 「モバイル決済実態調査」の記事一覧モバイル決済導入記トラ
ミケ
そこでこの記事では、そもそも『QRコード決済とは?』『どんなメリット・デメリットがあるの?』という基本的な事から『代表的なQRコード決済サービス』まで、私が調べた内容を整理してご紹介します。
私のように、QRコード決済についてあまり馴染みのないイベント出店者さんにとって理解しやすいようにまとめてみますね。
目次
QRコード決済とは?
QRコード決済の支払い方法
QRコード決済は、スマホやタブレットで相手のQRコードを読み取って決済する『モバイル決済』の決済手段のひとつです。
サービスに登録すると、店舗であればそのお店のQRコードが、個人であれば自分のQRコードが与えられて決済できるようになります。
QRコード決済の使い方は大きく分けて2種類。
サービスによって、両方できる場合とどちらかしか出来ない場合があります。
どちらの使い方も、作業は3STEPだけで簡単に決済できるんです。
店舗のQRコードをお客様が読み取る場合
- STEP.1QRコード読み取りスマホのカメラ機能でお店に提示されているQRコードを読み取ってもらいます。
- STEP.2お支払いお客様にお支払い金額を入力してもらいます。
- STEP.3決済確認お客様に決済金額を確認させてもらえば完了です。
お客様のQRコードを店舗が読み取る場合
- STEP.1QRコード読み取りお客様のQRコードをスマホに表示してもらいます。
- STEP.2お支払いお店のバーコードリーダーやタブレットなどでお客様のQRコードを読み取り決済します。
- STEP.3決済確認お客様にお支払いを確認してもらえば完了です。
QRコード決済を導入するメリット
QRコード決済が急速に普及してきたのには、もちろん理由があります。
まずは導入のメリットについてみてみましょう。
簡単に導入できて費用もかからない
スマホ決済というと、やったことのない人にはハードルが高く感じられるかも知れません。
でも実は、カードリーダーなどの専用機器がないので初期費用もかからなし、その設定をする必要もないので他の決済手段よりも簡単なんです。
売上もデータとして蓄積されるので、運用・管理するのも楽なんですよ。
ミケ
キャンペーンや政策の恩恵がある
どのQRコード決済サービスでも、キャッシュバックや決済手数料の還元などのキャンペーンが盛んに展開されているので、費用面のお得感も大きいです。
さらに今なら国の政策でキャッシュレス化が推進されているので、『キャッシュレス・消費者還元事業』の恩恵を受けることができます。
主要なQRコード決済サービスを提供している企業は、決済事業者として登録されているので店舗が対象事業者であれば、どのサービスでも『キャッシュレス・消費者還元事業』に参加できてお店とお客様の双方がお得になります。
不安な方はこちらでQRコード決済の決済事業者を確認してくださいね。
海外のお客様の売上が期待できる
国内のQRコード決済サービスは、中国で普及率の高い『WeChat Pay』や『Alipay』にも対応しているものが多いです。
中国国内では『WeChat Pay』は9億人、『Alipay』は8億人のユーザーがいると言われていますので、国内のお客様だけでなく、中国から来た観光客にも販売したい方にとって、QRコード決済サービスは欠かせない決済手段になるはずです。
QRコード決済のデメリット
一方で、イベント出店者や非常に小さな規模の店舗が導入する場合、デメリットになることもあります。
それらで損することの無いよう、サービス導入前によく調査したり、対策を考えておきましょう。
お客様の利用サービスに左右される
店舗は、お客様が利用しているQRコード決済に対応したサービスを導入しないと決済できません。
多くのお客様が利用しているサービスを導入しておかないと、せっかくのQRコード決済も宝の持ち腐れになってしまうので気をつけましょう。
しかし今後は、QRコードの統一規格が採用される動きがあります。
そうすると、導入サービスに関係なく、お客様が利用しているQRコードで決済できるようになるかも知れません。
それまでの辛抱ですね。
トラ
売上商品の明細を管理できない
QRコード決済は、主にお支払いの総額を支払うための機能なので、『誰がどの商品を幾つ購入したか?』という取引明細を残すことが出来ません。
大手の店舗ならレジと紐づけることもできますが、小規模事業者の場合は、別の手段で明細を記録する必要があります。
ミケ
不正利用される場合もある
QRコード決済で使用するお店や個人のQRコードは、暗号化されていて安全に決済することができます。
しかし、店舗の専用QRコードをPOPなどで掲示しているとき、「別のQRコードにすり替えられてしまい店舗の口座に入金されない。」など、QRコード決済特有の不正があるので注意しなければなりません。
代表的なQRコード決済サービス
18歳~69歳の男女30,000人を対象としたQRコード決済利用動向調査の結果が、2019年7月にMMD研究所から発表されました。
参考 QRコード決済の認知は84.8%、内容理解は47.6%、現在利用は15.6% 利用経験は「PayPay」がトップ、次いで「LINE Pay」、「楽天ペイ」MMD研究所その結果によると、現在は『PayPay』『楽天ペイ』『LINE Pay』の3つが、代表的なQRコード決済サービスになっているようです。
それぞれを簡単にご紹介しますね。
PayPay
『PayPay』はソフトバンクとヤフーの合弁会社が運営するQRコード決済サービスです。
2018年10月のサービス開始とともに、宮川大輔さんのTVCMとお得なキャンペーンを展開することで、サービスの認知が一気に高まりました。
- 2020年6月30日まで初期導入費・決済システム利用料・決済手数料(店舗QRコード読み取り時)が全て無料
- 常にお得なキャンペーンを展開していて、現在は最大1万円もらえるキャンペーン実施中
- PAYPAYのQRコードで中国で普及している『Alipay』も使える
楽天ペイ
『楽天ペイ(R Pay)』は楽天が運営するQRコード決済サービスです。
モバイル決済であるクレジットカード,電子マネー,QRコード決済の全てが提供される万能のサービスになっています。
- クレジットカード,電子マネー,QRコード決済をひとつのサービスで対応
- お客様が楽天ポイントを貯められる・使えるキャンペーン実施中
- 決済手数料3.24%がかかるが、ポイントは楽天が負担してくれる
LINE Pay
『LINE Pay』はメッセージアプリ『LINE』の付属機能として提供されるQRコード決済サービスです。
友人への送金もできるなど、コミュニケーションツールならではの機能も備えています。
- LINE Pay 据置端末、プリントQR、LINE Pay 店舗用アプリを申し込むと、2021年7月まで決済手数料が無料
- 事前チャージする形式しかないが、くじなどでボーナス還元されるなどのキャンペーンがある
- LINE PayのQRコードで韓国で普及している『NAVER Pay』も使える
まとめ:QRコード決済のポイント整理
この記事では、『QRコード決済とは?』『どんなメリット・デメリットがあるの?』という基本的な事から『代表的なQRコード決済サービス』までご紹介してきました。
QRコード決済は、主にスマホやタブレットを使うスマホ決済で、
- 店舗のQRコードをお客様が読み取って支払う
- お客様のQRコードを店舗が読み取って支払う
の2種類の決済方法があります。
そのメリット・デメリットには以下のような点があげられます。
- 簡単に導入できて費用もかからない
- キャンペーンや政策の恩恵がある
- 海外のお客様の売上が期待できる
- お客様の利用サービスに左右される
- 売上商品の明細を管理できない
- 不正利用される一面もある
QRコード決済は、キャッシュレス決済のひとつの方法として、今後も普及が進むことが予想されるので、小規模な店舗やイベント出店のみの利用であっても導入する価値があると思います。
そのために代表的なQRコード決済である『PayPay』『楽天ペイ』『LINE Pay』の3つのサービスをご紹介しました。
ミケ
QR決済サービスを導入する時に考えておきたいポイントを整理すると、
- 自店のお客様が多く利用しているサービスを選ぶ
- 自店に規模や形態にあったサービスを選ぶ
- 自店にとって一番お得になるキャンペーンのサービスを選ぶ
これらの3つの視点を切り口として、総合的に判断すると良いのではないかと思います。
付け加えるなら、今後QRコードが統一規格になると、どのサービスでも複数のQRコードを読み取れるようになることを見越してサービス内容を検討すると良いかも知れません。
私の場合は、さんざん悩んだ末『PayPay』を導入することに決めたのですが、その理由などは、別の記事でご紹介させて頂きますね。